不妊は男女どちらが原因?卵子と精子の相性ってあるの?

なかなか赤ちゃんができない・・・。
やっぱりその原因って私・・・?

こんな悩みは、不妊に悩む皆さんが経験していることと思います。

今回は、男女の不妊の割合や卵子と精子の相性、男性側の不妊の原因等をまとめます。

不妊と卵子・精子の関係

『妊娠を妨げる、不妊の原因とは』の中で、“精子が子宮に入りやすいように分泌されている「頸管粘液」が、精子を「外界から来た異物」として攻撃してしまうことがある”とお伝えしました。

「自分の頸管粘液が、大切なパートナーの精子を攻撃している。」なんて言うと、ちょっと切ないですね・・・。
でも、決して気に病まないでください。
「つわり」だって、通常お腹にはいない赤ちゃんに反応して起こる現象です。
自分の身体になかったものに対して、反応を起こすのはあり得ないことではありません!

このような場合に限らず、ホルモンの分泌、子宮・卵巣などの状態に、特に悪いところはないのに、どうしても受精できなかったり、受精しても妊娠・出産できなかったりする場合があります。
これには次のようなことが考えられます。

①精子が、卵子の表面を覆っている「透明帯」に接着できない。
②精子が「透明帯」を通過できない。
③精子が卵子の細胞質に取り込まれない。
④精子が卵子の中に入っても、卵子を活性化できない(細胞分割させられない)。

このような受精のトラブルには、「卵子の老化」の問題が潜んでいる場合があります。

※「卵子の老化」に関して、以下のページで詳細をまとめてあります。
こちらも参考にしてください!
妊娠を妨げる、不妊の原因

また、男性側の精子に問題があるケースもあります。

卵子と精子に相性があるって本当?

卵子・精子の状態には全く問題がないにもかかわらず、受精・妊娠ができないのは、“相性が悪い”ことが原因であるとみられるケースもあります。

“相性が悪い”と言われると、夫婦の相性自体が悪いと言われているようで、ショックだったりします。

でも、夫婦のどちらにもこれと言った原因が見当たらない場合に、このような言い方をされることは良くあるようです。

もっとも、相性が悪いと言っても、具体的にそれがどんな場合なのか、その原因などについては、まだ分かっていないことも多いようです。

しかし、先ほどお伝えした頸管粘液のトラブルなどは、“相性の問題”と言える代表的なケースと言えます。

その他に良く言われているのが、「遺伝子」「染色体」レベルでの原因です。
例えば・・・。
以下のようなケースでは、妊娠しにくい、また妊娠できても育ちにくい、流産しやすいということが言われています。

①近親者など、遺伝子の構造が似通っているケース。
②近親者でなくても、それぞれに持っている染色体の並び方が似通っているケース。
③それぞれに同じ遺伝性の病気の因子を持っていたり、染色体異常があったりして、子どもが遺伝病をもって産まれる可能性が高いケース。

でも、いとこ同士の結婚でも、その多くが赤ちゃんを授かっています。
①、②のように遺伝子や染色体の構造が似ているカップルでも、絶対に妊娠が見込めないわけではありません。

ただ、③のケースの遺伝病の種類によっては、お母さんのお腹にいる間に亡くなってしまう場合もあるようです。

このように、“卵子と精子の相性”が原因で、不妊になっている場合のうち、頸管粘液のトラブルでは、人工授精を行えば妊娠する確率が上がると言えます!

でも、他のことが原因になっている場合や、その原因が特定できない場合には、人工授精や体外受精を行っても、成果があらわれにくい傾向にあるそうです。

不妊の原因は男女どちらが多くもっているの??

現在、不妊に悩んでいるご夫婦は、世界的に見ても年々増加しています。
特に、先進国でその傾向が強いようです。

赤ちゃんを産む世代のご夫婦(統計調査では20歳~40歳の夫婦を対象)のうち、世界の平均では100組に10組、日本では100組に11.7組が、不妊の悩みを抱えているといいます。

ただし日本の調査結果は、病院で不妊治療を受けている人の数を元に統計を出しています。
病院に行っていないけど、不妊に悩んでいるという方も含めると、7組に1組、6組に1組との統計もあります。

さて、このように赤ちゃんをなかなか授かれないご夫婦のうち、女性側に不妊の原因がある場合と、男性側に原因がある場合、それぞれどのくらいの割合だと思いますか?

昔は、赤ちゃんが授かれないのと、一方的に女性のせいにされていました。
無理やり離婚させられることもあったそうです。

でも今はそんな時代ではありません!

それでもやはり、赤ちゃんが授かれないのは、「女性に原因があることが多い」と考え、自分を攻めてしまうということも少なくありません。

でも実際には、WHO(世界保健機構)から、このようなデータが出されています。

不妊の原因の割合

・女性のみに原因があるケース・・・41%
・男性のみに原因があるケース・・・24%
・男女共に原因があるケース・・・・24%
・原因が全く分からないケース・・・11%

「男性のみに原因があるケース」と「男女共に原因があるケース」を合わせた数字が、男性に原因があるケースの総数となります。
全体の48%にも上ります。

先ほどの、赤ちゃんを授かれないことで悩んでいるご夫婦が100組に11.7組なら、男性側に原因があるご夫婦は、100組に約5組の割合で存在するということになります。

このように、男性側の原因でなかなか赤ちゃんを授かることができない場合も多いです。

でも、「男性側に不妊の原因がある場合もある」ということが一般的に広く認められるようになったのは、比較的最近のことです。
そのため、男性は「まさか自分に不妊の原因があるなんて・・・。」と、思ってもいなかった人が少なくありません。

もし今、あなたが不妊の原因はきっと私にある・・・と思い込み、一人で悩んでいるようでしたら、まずその考えをやめましょう!
そして、ぜひパートナーと話し合って、パートナーにも検査を受けてもらうようにしましょう!

もしパートナーに原因がなかったとしても、『赤ちゃんがなかなか授かれないのは夫婦二人の問題』です!

どちらに原因があったにせよ、あなただけの問題ではありません!
「赤ちゃんを授かり、誕生する」という目標にゴールするためには、夫婦二人三脚でしかゴールインできないということを、忘れないでください!

男性は不妊検査をした方が良い理由

先ほど、赤ちゃんを授かることができない、不妊の原因が半数の割合で男性にもあるということをお伝えしました。
ということは、男性側が検査をしないと、不妊の問題を解決できる可能性も半減してしまうと言えます。

また、女性の検査の場合、痛みを伴うことが多いです。
それがストレスになることもあります。

それに対して男性の検査の場合、痛みを伴うことはありません。
そのため、まず男性から先に検査を受けてもらうことをオススメしたいのです。

どこで男性不妊の検査をするの?

検査を受けろって言われても・・・。
どこで受けたら良いわけ?

そう思いますよね。

次のような施設で、検査や治療・手術等を行ってくれることがあります!

病院やクリニックの“泌尿器科”

男性側の不妊の原因の多くは、生殖器に関係しています。
そのため、泌尿器科で対応してもらえるケースも多いです。
事前に、男性不妊の受診・検査・治療等ができるかどうかを確認すると良いでしょう。

男性不妊専門、男性不妊を看板に出しているクリニック

このようなクリニックは、そう多くはありません。
また、主には自由診療で、保険適用ではないクリニックが多いようです。
保険適用がないと、診療、検査、手術等にかかる費用は全額自己負担になります。

※あくまで参考ですが、ある男性不妊専門の自由診療のクリニックでは、初診料が5000円、男性不妊の一般的な検査が3万円、基本的な精子検査が2万円くらいです。
検査までだと、6万くらいみておくと良いのではないでしょうか。

病院やクリニックの婦人科

婦人科!?と思われるかもしれませんが・・・。
ほとんどの方は、女性と同じように婦人科で受診しています。

どこの産婦人科でも検査をしてくれるというわけではありません。
しかし、近年男性不妊が増えていること、専門の施設が少ないことから、診療を受け付けるようになった病院も少なくありません。

特に、「生殖補助医療(ART)」を実施する施設として登録している病院であれば、まず受け付けてもらえると考えても良いと思います。
※生殖補助医療(ART)・・・体外受精や顕微受精など、受精卵を体外で執り行う施療のことです。
病院等がこのような施療を行うためには、登録が必要です。

診療に当たるのは、主に泌尿器科のお医者さんです。

また、泌尿器科の病院やクリニックと連携していたり、専門のドクターに定期的に来てもらったりしていて、男性専門のコースを設けている婦人科病院もありますよ!

病院やクリニックで受診する際には、夫婦で同じ場所を選ぶと良いです。
お互いの状況を理解しやすいし、もし夫婦それぞれに原因がある場合に、担当医同士のコミュニケーションもとりやすくなります。
スムーズな治療等を進めることができるのです。

また、男性一人では、なかなか婦人科には行きにくいものです。
待合室も受け付けも、女性ばかりですしね。
やはり男性一人でいるのは、恥ずかしいと思います。

でも、奥さんであるあなたがいてくれれば、きっと心強いはずです!
こんな時にも、『夫婦二人三脚』ですよ!!

男性側の不妊の主な原因

女性側の不妊の原因に関しては、別ページでもお伝えしました。
妊娠を妨げる、不妊の原因とは

そこで、女性の不妊の原因は人それぞれで、いろいろな原因が考えられるとお伝えしました。
男性側の不妊の原因も同じです。

様々な原因が考えられますが、大きく分けると次の原因があげられます。

精子を作るシステムにトラブルがあって、制止をうまく作れないケース(造精機能障害)。

精子を作るシステムには特に問題はないが、精子の通り道のトラブルなどによって、精液に十分に精子が含まれていないケース。

精子の通り道の問題やその他の原因で、うまく射精ができないケース。

精子がうまく作ることができないケースでは、自然な妊娠は非常に難しくなります。
そのため、病院で人工授精や体外受精を勧められます。

無精子症の場合でも、精液の中には“ゼロ”でも精巣やその近辺にわずかでも精子がいれば、人工授精や体外受精で妊娠できる可能性はあります。

精子にこのようなトラブルが起こるのは、生まれつき精巣の働きが十分でない場合があります。
病気やその他の原因で、精巣の機能が落ちてしまっている場合も考えられます。

そのような場合には、病気やその他の原因を治療して改善し、自然に妊娠できる場合もあります。

病院に行かなくても男性不妊の検査はできる!

いくらパートナーと一緒って言っても、やっぱり病院に行って検査するのはちょっと気が引けるな・・・。

きっとそう思う男性も多いと思います。

そんな時に活用してもらいたいのが、『在宅でできる精子検査キット』です!

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精子検査

ネットで申し込みができ、検体を郵送し、しっかりと検査をしてもらえます!
その検査結果も、郵送で送られてきます。

一切家を出る必要がないのです!
プライバシーもきっちり守られています。

病院に行く時間を確保できない方!
病院に行きたくないと感じている方!
とにかくめんどくさいと思っている方!

そんな方にオススメです!!

でも、在宅でできるのは、パートナーの今の状態を調べることだけです。
もしその検査で何か問題があった場合には、ぜひ病院で治療してもらってくださいね!

以下のページに、検査キットに関して詳しくまとめてあります。
ぜひ読んでみてください!
きっとあなたの、そしてパートナーの役に立つはずですよ!

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精子検査

男性不妊ーまとめー

近年増えている「男性不妊」
男性の不妊検査ができる場所も、徐々に増えてきています。

男性だけでは入りにくい病院でも、あなたと一緒ならきっと大丈夫!
不妊の原因を早期に発見するためにも、しっかり検査してもらうことをオススメします!

今では、病院などに行かずとも、検査ができるようなキットもあります。
夫婦で話し合って、お互いに負担なく行える検査方法で、検査してくださいね!

忘れないでください!
どんな時でも『夫婦二人三脚』ですよ!

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