マタニティライフ総まとめー妊娠8ヶ月(28~31週)ー

今回の大きなテーマは『マタニティライフ』です。
気になる妊娠中のママ、赤ちゃんの様子、気をつけたいことなどを、妊娠の経過ごとにまとめます。

ここでは「妊娠8ヶ月」についてまとめます!

妊娠後期『8ヶ月』

いよいよ「妊娠後期」に突入です!!
お腹もずいぶんと大きくなってきているはずです。
動くのも大変な時があるでしょう。

身体のあちこちが痛んだり、お腹が張ったりすると、気分が落ち込んだりしがちです。

そんな時には一人で抱え込まずに、外に出て散歩をしてみたり、パートナーに今の気持ちを打ち明けたりして、気分転換しましょう。

散歩に出ると、日差しの中で身体を動かすことができ、気分も良くなって痛みも和らいできますよ!

妊娠8ヶ月

ママの様子

お腹がせり出し、足元が見えづらくなる。
お腹の張りを感じる頻度が多くなる。
胎動が強くなり、回数も増える。
マイナートラブルによる不快感が強くなる。
おりものの粘り気が増し、白っぽくなる。
むくみやすくなる。
しぼると初乳が出る。

足元が見えづらくなっていると思います。
普段はそこまで気にかけていなかったかもしれませんが、やはり足元が見えないのは危険なことです。
階段の上り下りなど、いつも以上に注意して、ゆっくり行動するようにしてください。

お腹の張りを感じる範囲が広がります。
感じる頻度も多くなります。
特に動き回った後には、張りを感じやすくなります。
安静にしておさまれば、心配はいりません。

お腹の片側だけが張るのは、子宮が大きくなって腸が圧迫され、ガスが溜まってしまっているためです。

いつもと違う痛みや張りが酷い場合には、受診してください。

「動悸」「息切れ」「胃もたれ」など、身体の様々なマイナートラブルがあらわれます。

下腹部や足の付け根が痛む場合には、身体に負担がかかっている証拠です。
無理はせずに休憩してくださいね。

とてもむくみやすくなります。
夕方にむくみ、翌朝には治っている場合には心配はいりません。

むくみがなかなか治らない場合には、「妊娠高血圧症候群」も心配されます。
医師に相談してください。

妊娠中は、ホルモンの影響で「おりもの」が増えます。
さらにこの時期は、お産が近づいていることもあり、より多くなります。
いつもと「におい」「色」が違う際には、医師に相談してください。

そして、この頃にママやパパにやっておいてもらいたいことがあります。

それは『入院の準備』です。
入院時に持っていく物もそうですし、ママが入院した時にパパが生活できるように、伝えることは伝えたり、整えておくことは整えておく必要があるのです。

そのことに関して、別のページに詳しくまとめました。
ぜひ参考にし、備えておいてくださいね!!

赤ちゃんの様子

脳などの中枢神経の機能がほぼ完成する。
心臓や肺、腎臓などの内臓器官がほぼ完成する。
呼吸様運動を盛んに行う。
眠りが浅く、寝たり起きたりを繰り返す。
羊水量がピークを迎える。
皮下脂肪が増える。
視覚が発達し、外の光に反応する。
聴覚がさらに発達し、外の音に反応する。

この頃の赤ちゃんは、身長40cmくらい、体重は1500gくらいです。
大体グレープフルーツ4つ分です。
この頃の赤ちゃんは、皮下脂肪が付き、体重が急激に増えます。

この頃になると、内臓器官や中枢神経もほぼ完成に近づきます。
これから生後2年まで、脳はすさまじい勢いで発達していきます。

呼吸様運動とは、羊水を飲んで肺を膨らませ、横隔膜を上下させる運動のことです。
呼吸の練習をしているのです。

でも、これらの機能が完成してきてもまだまだ未熟です。
しばらくはママのお腹の中で成長する必要があります。

しかし、万が一この時期に「早産」になったとしても、適切な新生児医療を受ければ、問題なく成長することができます!

全身に生えた産毛は徐々に消えていき、背中と肩にしか残っていません。
頭髪が生え始め、眉毛やまつげも生えてきます。
爪は指の先まで伸びています。
(もちろん、個人差があります。)

羊水は、赤ちゃんが飲んで尿として排出し、一定の量に保たれています。
この時期が、羊水の量のピークです。

妊娠8ヶ月頃の検診

この頃の検診は、特に問題がなければ週に1回です。

あなたが通院している病産院によって、検査方法や内容は違うかもしれませんが、以下のような検診を行います。

検査内容

・体重と血圧
・尿中の糖とたんぱく
・赤ちゃんの心拍の確認

・子宮の大きさ(外部からの触診)
・子宮底長(恥骨上端~子宮上端までの距離)
・赤ちゃんの大きさと位置の触診

・手足のむくみ、下肢の静脈瘤
・現在の症状(特に普段と違う症状について)
・グルコース検査

・貧血検査
・質問事項、相談

妊娠8ヶ月頃のQ&A

妊娠後期になっても身体がだるい。

「妊娠後期になると、体調が落ち着いて楽になる」
なんてことを聞いたことがあると思います。

しかし、妊娠中のどの時期であっても、「必ずこうなる!!」と言えるものなどありません。

妊娠後期でも、身体のだるさが消えず、むしろ酷くなる人もいます。

妊娠後期に疲れやすくなるのには、それなりの理由があります。

以前よりもすっと重い身体で動かなければならないということ。
お腹が大きくなってきたことによって、寝苦しくなること。
赤ちゃんのことややるべきことなどが頭をめぐって、目がさえてしまい、寝不足になること。
上の子どもの世話、仕事、他の責任があること。

これらが、疲れの原因になります。

「まぁ、この時期は疲れやすいから仕方がない。」

このように「疲労」をそのままにしていてはいけません!

疲れは、身体からの「もっとゆっくりしなさい!」というメッセージだと思ってください。
やるべきことに優先順位をつけて、身体を休ませるようにしてください。

「出産」や「育児」のために、体力を蓄えておかなければなりませんからね!

もし、いくら休んでも疲れが取れない場合には、医師に相談してください。

足とくるぶしのむくみが酷い。何かの病気?

妊娠中には、大抵足がむくみます。
そして、通常は全く心配が要りません。

足やくるぶしの軽度なむくみは、身体に必要な水分が増えるために起きるもので、問題ないとされているのです。

実に75%の人が妊娠期間中にむくみを経験します。
特に、【1日の終わり】【暖かい日】【長時間座ったり立ったりした後】に起こります。

一晩寝るか、数時間横になれば、むくみはほとんど消えます。

むくみ予防・対策

・長時間立ち続けない。
・座る時には、足を高くして座る。
・横になる時には、できるだけ左を下にして横になる。
・締め付けの強いソックスやストッキングはやめる。
・靴や室内履きは、履き心地の良いものを選ぶ。
・サポートタイプのストッキングを利用する。
(妊婦用を使用し、妊娠前のサイズを基準にし、むくみの少ない「朝」に履きましょう。)
・1日に最低2リットルの水分をとる。

手や顔がむくむ時や24時間経ってもむくみが取れない場合には、医師に相談してください。

いつでも暑く感じ、汗をよくかく。これは普通?

妊娠中は、基礎代謝がおよそ20%ほど向上すると言われています。
その分、熱も多く発生します。

特に夜間に汗をかきやすくなります。

汗には、体温調節や新陳代謝の効用があります。
でも、あまり気持ちの良いものではありませんね。

暑さ対策

・綿のような通気性のある服を選ぶ。
・薄着にする。
・日中の暑い時間の運動は避ける。
(朝食後、夕食後に散歩をしたり、室内で行うフィットネスクラブを利用する等)
・ぬるいお風呂かシャワーを浴びる。
・プールで泳ぐ・歩く。
・図書館、博物館、ショッピングモールなどの涼しい場所で過ごす。
・最低1日コップ8杯の水分をとる。
(アルコールや甘い飲み物は避けましょう!)

外出した時に転んでしまった!赤ちゃんは大丈夫?

お腹が大きくなってきたことで、身体のバランスを取ることが難しくなってきています。
その上、関節がゆるんで不安定になります。
そのため、動作がぎこちなくなったり、ちょっとした弾みで転倒してしまうことがあります。

転び方にもよりますが、転んだことによってママが多少の擦り傷を負うことはありますが、赤ちゃんには影響が及ぶことはめったにありません。

赤ちゃんは、「羊水」「羊膜」「子宮」などによって、守られているからです。

これらが突破され、赤ちゃんに影響がある場合には、まずママが救急車に運ばれるような重症を負っているはずです。

しかし、もし転倒してしまった際には、医師に連絡してください。
極めて少ないケースですが、「常位胎盤早期剥離」になっていると、妊娠に悪い影響を与えてしまいます。

・膣から出血がある。
・羊水が漏れる
・お腹が強く張る。
・子宮が収縮する。
・赤ちゃんの動きが異常に鈍い。

これらの場合には、念のために診察を受けてください。

お尻から太ももにかけて痛みが走ることがある。

これは、『坐骨神経痛』と呼ばれるものです。
大きくなった子宮に「坐骨神経」が圧迫されることが原因で起こります。

身体を温めたり、患部を温めたりすると、痛みが和らぐことがあります。
水泳も神経の圧迫を和らげる効果があります。

坐骨神経痛は、赤ちゃんの位置が変わることで解消することがあります。

重症になると、数日間の安静や特別な体操が必要になります。

カイロプラクティック・鍼治療・治療マッサージが効くことがあります。

夜や疲れている時に足がむずむずする。

妊娠中の女性の15%が経験します。

「むずむず足症候群(RLS)」と呼ばれています。
これは、読んで字のごとく、絶えず足の内側がむずむずして、何かが這っているような、チクチクするような感じがする症状です。

夜間に症状が出ることが多いです。
しかし、夕方、あるいは時間にかかわらず、横になっている時や座っている時に起こることがあります。

原因は食事やストレス、その他の環境要因などが考えられています。
何を食べたのか、何をしたのか、どんな気分だったのかなど、毎日あったことを記録しておくと、生活習慣との関係を突き止められるかもしれません。

これは、適切な治療法が確立されていません。
そのため、医師に症状を相談し、有効な治療法を聞いてみてください。

どんな手を尽くしても効果がない場合もあります。
そうなると、出産までRLSと付き合うしかありません。

仕事、家事、夫との関係、赤ちゃんのこと・・・不安になってきた。

新米ママには、完璧なママになろうとする人が少なくありません。

職場で完璧に仕事をこなし、家では掃除をして整理された家を維持し、食事では手料理をたくさん用意する・・・。
夫にとっては魅力的な妻、子どもにとっては完璧な母親でいなければ!
そうイメージしている人も多いでしょう。

数日だったらできるかもしれません。

でも、ずっとは無理です。
ママの心身ともにもちません。
せっかくの結婚生活も破綻してしまうかもしれません。

大切にしてもらいたいのは、「全てを完璧にこなすのは無理だ!」という現実を受け入れることです。

あなたがやるべきことややりたいことに、優先順位をつけるようにしましょう。
あなたの家庭の状況に応じて、あなたが大切にしたいことを優先して、こなすようにしてください。

肝心なのは、非現実的なことに期待を持たないことです!

できないことがあって当然です!
できないことや無理だったことは、パートナーと一緒に協力し合ってカバーしましょう!

「早産」にならないか心配。

37週以前の早産はまれです。
そのほとんどが、元々早産のリスクがあるケースです。

それでも、用心することに越したことはありません!

以下にあげる危険因子は、どれもあなたがコントロールできるものです。
もし、あなたに当てはまるものがあれば、ぜひ対策してみてください。

早産の危険因子

○タバコ
○アルコール
○薬物
○体重の増加
○栄養
○歯茎の感染症
○長時間の立ち仕事・激しい肉体労働
○セックス
○感染症
○ホルモンのアンバランス
○ストレス
○慢性疾患
○17歳以下・35歳以上
○子宮頚管無力症
○子宮過敏症
○前置胎盤
○子宮の奇形・大きな子宮筋腫
○多胎妊娠
○胎児の異常
○以前の妊娠での早産

これらが危険因子です。

あなた自身が意識していれば、その因子を予防できることがほとんどです。
詳しくは別ページにまとめます。
ぜひ参考にしてみてください。

心配であれば、医師に相談してみるのも良いと思います!

低出生体重児で産まれる子が増えていると聞いた。予防策はある?

赤ちゃんは低体重で産まれる原因は、ほとんどの場合が予防できるものです。
あなたにもできることがたくさんあります。

低体重の原因

・タバコ
・アルコール
・薬物
・栄養不良
・極度の不安
・不適切な健康管理
・母親の慢性疾患
・早産

これらは全て、あなた自身でも医師と一緒でも予防は可能です。

しかし、不可抗力の原因もあります。

不可抗力の原因

・母親自身が低体重で出生している。
・胎盤の機能が悪い。
・遺伝的異常。
・前回の出産からの期間が短い。

不可抗力とは言っても、これらも適切な栄養や健康管理で、改善が期待できます。

心配であれば、医師に相談してみると良いでしょう。
もし小さいと分かったら、原因を解明し、可能な治療が行われるはずです。

バースプランって作った方が良い?

バースプランとは、カップルの希望や選択と、医師や病院、助産院がそれを受け入れられ、現実に実現可能なことを調整して、1つの文書にしたものを言います。

バースプランの目的は、非現実的な期待を退け、失望をなくし、陣痛と分娩の過程で起こりがちな両者の対立や誤解を防ぎながら、できるだけカップルの理想に近い出産を実現することです。

バースプランでは、たくさんの事柄が扱われています。
細かな内容は病院、助産院によって様々です。

バースプランを作る時に大切なのは、「柔軟性」です。
プランが立っても、その通りに出産ができる可能性は上がっても、保証はできません。
ギリギリでプランを変更することだって大いにあり得ます。

何よりも優先すべきものは、あなたと赤ちゃんの健康と安全です。
医師や助産師は、それを第一に考えて、臨機応変に対応してくれます。

パートナー、医師、助産師と共に、柔軟性をもって計画を立ててください。

妊娠8ヶ月ーまとめー

いかがでしたか?

出産のことも徐々に意識し、計画を立てていることでしょう。
赤ちゃんも順調に大きくなり、あなたやパートナーに会える事を心待ちにしているはずです。

そんな赤ちゃんのためにも、あなたが心身ともに健康で、パートナーと共に協力し合って過ごせる環境も整えておきたいものです。

まだもう少し妊娠期間はあります。
慌てることはありません。

入院の準備と共に、少しずつ環境と心の準備を整えましょうね!

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