妊娠中期頃になると、つわりも落ち着き、医師から「運動を始めても大丈夫」と言われることもあるかと思います。
そろそろ運動を始めようかなと思っているあなたに・・・。
今回は、妊娠中の運動・ストレッチのメリットや方法、注意点をお伝えしたいと思います。
医師に相談して、以下のことを頭に入れて、運動をスタートさせましょう!!!
目次
妊娠中の運動・ストレッチの『メリット』
疲れるのってあまり良くないって聞くのに何でやらなきゃいけないの?
妊娠中に、全く運動しないまま過ごしていると、週数が経つにつれて体重がどんどん増えていきます。
ただでさえ増加する体重が、急激に増加してしまったり、目標の増加量よりも大幅に増えてしまったりするのです。
しかし、あなたのライフスタイルや体調に合わせた運動を行えば、上記のような傾向に歯止めをかけることができます!!
さらに、運動・ストレッチには、以下のようなメリットがあるのです!
○活力がわいてくる。
○心身ともに健康になる。
○良く眠れるようになる。
○筋肉が強くなる。
○持久力が高まる。
○お腹が大きくなっても、身体のバランスをとりやすくなる。
○手足のむくみ、便秘、腹部膨満感が軽減される。
○産後に元の体型に戻りやすい。
体力、持久力をつけておくと、お産の時にも役に立ちます!
産後の体型にも影響があるので、ぜひとも運動をしておいてください!!!
身体を動かすことを習慣にしておくと、産後にその習慣を再開させ、妊娠する前よりもスリムになることも可能ですよ!!
ね!
妊娠中の「運動」「ストレッチ」は、メリット尽くしなのです!!
妊娠中にオススメの運動・ストレッチ
それでは、妊娠中にオススメの運動をご紹介していきます。
「有酸素運動」ーウォーキング・水泳などー
「有酸素運動」とは、リズミカルに身体を動かし、酸素を使って体内の脂肪を燃焼させる運動のことです。
具体的には、「ウォーキング」「ジョギング」「水泳」「サイクリング」などが当てはまります。
「有酸素運動」の効果を上げるためのコツは・・・。
これです!!
20分~30分続けられないほど激しい運動は、「有酸素運動」とは呼べません。
「有酸素運動」は、酸素を取り込んで、エネルギーに変える能力を高められます。
これは、ママにとっても、赤ちゃんにとっても大きなメリットになります。
この運動によって、血液の循環が良くなり、筋力が高まって、長時間の出産に耐えられるだけの持久力がつきます!
肉体的にも精神的にも、「出産」という試練に立ち向かう準備ができるのです!
柔軟体操
リズミカルな軽めの体操を行うと、筋肉が鍛えられ、姿勢が良くなります。
妊婦用の柔軟体操は、腰痛を和らげ、心身の健康を保てます。
出産に向けての身体と心の準備を整える上で、とても効果的です。
でも、一般の人が行う柔軟体操は、必ずしも安全であるとは言えないので、注意が必要です!!
ウェイトトレーニング
これは、筋肉の緊張を高めるのに効果的です!!
でも、踏ん張って持ち上げなければならないようなウェイトはやめてください!
子宮への血液循環が、妨げられてしまう恐れがあります!!
軽めのウェイトを使って、重さを増やすのではなく、回数を増やすようにしましょう!
水泳・水中運動
妊娠中に、最も楽で、効果的に行うことができる運動です!
「水泳」「水中のエアロビクス」「柔軟体操」「筋力トレーニング」などは、健康維持にも効果があるだけでなく、気分も高めてくれます。
それになにより、身体に負担がかかりません!!
水中では、浮力によって体重が10分の1になります。
そのため、長時間運動しても、あまり疲れないのです。
そして、関節にも負担がかからないので、ケガが減ります。
水温が高くない限り、汗をかくこともありません。
水中運動は非常に安全なので、問題が何もなければ、出産直前まで続けられます!
注意点もあります。
プールサイドは滑りやすいので、注意してください。
また、飛び込みや足が付かないような深い場所では泳がないようにしましょう。
そして、水中運動専用のプログラムに沿って、運動をしてください。
地上で行う運動を水中で行っても、あまり効果がないのです!!
ヨガ
現在では「マタニティヨガ」はほとんどの妊婦が耳にしていることでしょう。
病産院でも、専門の先生を呼び、定期的に「マタニティヨガ」の教室を開いていることもあります。
ヨガは、「呼吸」「リラクゼーション」「姿勢」を重視して、身体へ意識を高めることを目的としています。
まさに、妊婦には理想的な運動です!
しかし、一般のヨガの中で、妊娠の週数によっては適切ではないものもあります。
そのため、妊婦向けの内容・クラスに参加するようにしましょう!
・体力、持久力を高める。
・姿勢を整える。
・血液の循環を促す。
・呼吸を楽にする。
・妊娠したことによる、足腰の痛みを軽くする。
・不安と緊張を和らげ、リラックスさせる。
中には、消化不良や吐き気を和らげるポーズもあるようです!!
また、身体の各部分に集中し、それぞれの部分をリラックスさせる方法を知っておくと、お産を乗り切る時にも役に立つかもしれませんよ☆
妊娠中に効果的な運動の計画を立てよう!
では早速、上記のような運動を、どのような手順で始め、進めていけば良いかをまとめます。
始める時期は?
1番良いのは、「妊娠する前から」運動をしていることです。
でも、時期は関係ありません!
9ヶ月目からでも遅くはありません!
でも、始める際には、医師に相談してからにしてくださいね☆
運動量は少しずつ増やそう!
運動を始める時って、やる気満々でついつい初日からやり過ぎてしまうことって、良くありますよね・・・。
妊娠中は特に気をつけたいものです。
妊娠前から続けている運動があれば、それを妊婦用に変更して行っても良いです。
何も運動をしていないのであれば、少しの運動から始めてください。
①準備運動・・・・・・10分
②少し激しい運動・・・5分
③クールダウン・・・・5分
まずはこの流れで行ってみてください!
疲れを感じたら、すぐに運動をやめて休んでください。
これを続けていくと、徐々に身体が慣れてきます。
何日かかけて、身体が慣れてきたら・・・
そして、最終的に20分~30分間、続けて運動できるようにしましょう。
必ず“準備運動”をしよう!
“準備運動”って、どうしても忘れられがちです。
運動を早く始めたかったり、早く終わらせたいと思っていたりすると尚更です。
しかし、どんな運動でも、準備運動は欠かせないものです。
心臓や肺に急な負担をかけないためにも、とても大切です。
このような“準備運動”を心がけましょう!
ストレッチをしよう。
短い運動の後に、ストレッチをしましょう。
1回のストレッチの時間は、10秒~20秒くらいで良いです。
妊娠中は関節が普段よりもゆるくなっているため、伸ばしすぎたり、飛び跳ねたりしないでくださいね!
運動を“急に”やめない!
運動をした後、疲れているとすぐにでも倒れこみたくなりますよね。
でもこれは、身体に良いものではありません。
急に運動をやめると、筋肉内に血液が溜まってしまいます。
すると、身体の他の部分や大切な赤ちゃんに、血液が行き渡らなくなります。
運動後には、「クールダウン」を必ず行ってください!!
「クールダウン」の時間は、1回あたり、20秒~30秒で良いです。
また、「クールダウン」の後は、身体をリラックスさせましょう。
運動時間に気をつけよう!
運動は短すぎると効果はありません。
長すぎても身体に負担がかかってしまいます。
「準備運動」から「クールダウン」まで、30分~1時間くらいであれば良いと思います。
前から運動していた方は、医師に相談した後に、時間と身体が疲れない程度に今までの運動を続けてもかまいません。
運動をしていなかった人は、まず「準備運動」から「クールダウン」まで30分くらいを目安にし、週に3回くらいの頻度で行うようにしましょう!
1日に10分間×3回でも構いませんよ!
規則的に運動をしよう!
先週は4回運動をしたけど、今週は全然運動しなかった。
このような不規則な方法では、運動の効果はありません!
毎週3~4回、規則的に運動しましょう!
でも、無理はいけません!
全メニューをこなさなくても、少し身体を動かすだけでも習慣は崩れないし、気分も良くなりますよ!
運動する時間を決めよう!
確実に続けていくためには大切なことです。
もし、決まった時間に運動ができなさそうであれば、生活の中に運動を取り入れましょう!
例えば・・・
○職場まで歩いていく。
○目的地の1~2km手前で車を止めて、そこから歩く。
○バスや電車は、1駅手前で下車する。
○車を駐車する際には、入口から少しでも遠くに駐車する。
○子どもの送り迎えは、できるだけ歩く。
○エレベーター・エスカレーターは使わない。
○夕食後、家族と散歩に出かける。
などなど・・・。
あなたのライフスタイルに合った方法を見つけ、取り入れてみてください!
水分補給を忘れない!
30分間の運動をした後は、少なくともコップ1杯の水分を補給してください!
暑い日やたくさん汗をかいた時には、もっと多くの水分補給が必要です!
運動後だけでなく、運動前、最中など、こまめに補給してくださいね。
運動を始める30分~45分前から、水分をとり始めるのも良い方法ですよ!
レッスンを受ける時には・・・。
グループでの教室、レッスンに参加する際には、必ず“妊婦向け”のクラスに参加してください。
病産院で、月や週に1回程度、マタニティ用の運動のレッスンを開いていることもあります。
あなたの病産院でも、行われているか確認すると良いでしょう。
そして、もし参加できるようなら、参加してみると良いですよ☆
他で教室を探す場合には、次のことを重視して探してみてください。
・あまり激しい運動を行わない。
・最低、週に3回の頻度で行われる。
・一人一人の能力に合わせて指導してくれる。
・テンポが早い音楽を使わない。
・激しいトレーニングを強制しない。
・医療、運動関係の専門家が控えていて、質問に答えてくれる。
運動の程度は、今のあなたの妊娠経過もかかわってきます。
必ず医師に相談してくださいね!
「楽しむ」ことが大切!
運動は楽しんで行うものです!
あなたが好きな運動を見つけて、一人でも良いし、仲間と一緒に行うと良いでしょう。
仲間がいると、長続きしますよね。
友達と会って、お茶しながらしゃべる代わりに、ウォーキングしながらしゃべってみてはいかがでしょうか?
妊娠中の運動の『注意点』!
妊娠中の運動は、とにかく『安全』に行うことが大切です!
そのため、以下のことに注意してください。
空腹時の運動は避けよう!
運動を始める15分~30分前に、軽いものでも良いので、食べるようにしてください。
バナナやオレンジジュースなど、「カリウム」が多い食べ物が理想的です!
運動直前っていうのは抵抗があるかも・・・。
という方は、1時間ぐらい前でも大丈夫ですよ!!
運動しやすい服を着よう!
ゆったりした服や伸縮性がある服を着ましょう!
下着は通気性が良いものを着用してください。
「綿」がオススメです!
靴は、足にあったもの、運動内容にあったものを履いてください。
あっていないものを履くと、転倒に繋がってしまうことがあります!!
やわらかい床・路面で運動しよう!
室内であれば、木の床やカーペットの上の方が良いでしょう。
床が滑りやすいなら、靴下やタイツは履かないようにしてください!
屋外なら、ランニングトラックや土・芝生の上が良いです。
走る際には、下り坂は避けましょう。
妊娠後期には、体力を消耗しやすくなるので、坂道は避けましょう。
何回かに分けて運動しよう!
1日1回長時間の運動よりも、2~3回に分けて運動するのが理想です。
理由は、回数を分けた方が筋肉を鍛えられるからです。
筋肉は、動いている時ではなく、休んでいる時に強化されるのです。
続けて何回も行うのではなく、ゆっくり行い、運動と運動の間に休憩を挟むようにしましょう。
疲れたらやめよう!
身体は、疲れれば身体を休めるようにサインを送ってきます。
このサインを感じたら、すぐに運動をやめましょう。
妊娠中は、ヘトヘトに疲れるまで運動をしてはいけません。
運動のし過ぎをチェックする方法があります。
運動をしている時に・・・
○気持ち良い!
×痛み、疲れを感じる・・・
運動に慣れていない場合には、気持ち良く運動ができているか、チェックしながら行ってみてください!
涼しくしよう!
運動する場所の気温も大切です。
妊娠中は、冷えないようにすることは大切ですが、体温が上がりすぎてもいけません。
体温が上がりすぎてしまうと、その体温を下げようとして、血液が皮膚に集まります。
すると、赤ちゃんに十分な血液が行き渡らなくなってしまうのです!
運動をする時の季節、場所によって、体温を調節で着るように、重ね着しておくと良いでしょう。
妊娠後期に入ったら、運動量を減らそう!
中には、出産ギリギリまで運動をきっちり行っていたという話も聞きます。
結局、出産当日には疲れるのが早くて、お産の時間が長くかかったそうです。
運動のし過ぎが原因だったのかは不明ですが、本人はすごく反省していました!
妊娠後期に入ったら、運動量を減らす方が良いでしょう。
本格的な運動は、産後6週間頃から再開できます!
運動をしない方が良い場合もある?
ここまで、妊娠中の運動やストレッチをまとめましたが、必ずしも妊婦さんが行わなければならないわけではありません。
「運動と言ったら・・・買い物に行った時にちょっと歩くくらいかな。」
という人であっても、実際には赤ちゃんにはなんら影響はありません。
早産や何か妊娠中に問題があって、出産まで入院していた妊婦さんでも、無事にお産ができ、元気な赤ちゃんが産まれている!
「運動をしなければならない」と、強制するものではないんだよ。
とのことでした。
これを聞いた時には、目からウロコ状態でした!
医師に運動を制限されている場合には、無理に運動をするよりも運動を控える方が赤ちゃんのためになります!
では、どのような場合に運動を制限されるのか・・・。
それは以下の通りです。
・過去に、3回以上の「流産」や「早産」を経験している場合。
・妊娠中期、後期に出血が続いている場合。
・多胎妊娠や心臓病、前置胎盤、妊娠性高血圧の場合。
これらに当てはまる場合には、確実に運動を禁止されるはずです。
・高血圧
・糖尿病
・甲状腺疾患
・貧血
・その他の血液疾患
・胎児の発育不全
・ママが極端に痩せ過ぎている、または太りすぎている
・今までほとんど運動をしたことがない
・以前の出産の分娩時間が極端に短かった
・胎児が育たなかった
これらの場合には、運動を制限されると思います。
しかし、「制限する」「禁止する」とは言っても、“腕だけを使った運動”や“妊婦向けの水中運動”であれば問題がない場合もあります。
医師に相談すると良いでしょう!
妊娠中の運動とストレッチーまとめー
妊娠中期になると、「適度な運動を習慣にしましょう!」とあちこちで言われます。
もちろん、運動を習慣にすることは、あなたの健康のためには良いことです!
身体にとっても、心にとってもです☆
でも、運動が大事だからと言って、「げっ!今日運動できなかった!やばい・・・。」とか「もう3日も運動できてない・・・。赤ちゃん大丈夫かな・・・。」と考えすぎるのは、返って良くありません!
運動ができなくっても大丈夫です!
毎日続けられそうな運動を計画し、そして運動を意識しすぎずに楽しく行いましょう!
心に余裕をもって行うからこそ、より赤ちゃんにとっても、あなたも心にとっても効果が期待できますよ!
何か不安なこと、分からないことがあれば、医師に相談してくださいね!
きっと良い解決策を教えてくれますよ☆
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